日本酒のラベルに書かれている27BYなどの記載。
なんとなく平成の年号っぽいし、平成27年のお酒ね!ということはわかる方も多いと思います。
しかし!実はもうちょっと深い意味があるのです。
そんなことで、今日はBY表記について勉強しま酒(しましゅ)!
BYとは「Brewery Year」の略です。カタカナ表記すると「ブリュワリーイヤー」となります。
これは日本語にすると醸造年度、日本酒では酒造年度と呼ばれます。
ですので27BYだと平成27年に出来たお酒か~と思いますが、実際はちょっと違います。
日本酒でいうBYは「7月1日~翌年6月30日」までを指します。
27BYだと「平成27年7月1日~平成28年6月30日までに醸造された日本酒」となります。
これもこの「日本酒を勉強しま酒(しましゅ」ではすっかりおなじみの酒税法が関わってきます。
日本酒は基本的に秋の酒米の収穫が終わってから冬に作りますので、通常の暦年(1月1日~12月31日)や会計年度(4月1日~3月31日)ですと、製造期間の途中で年度が変わることになるので、税務的にも非常に不便ということになりますので、
明治29年に酒税法で「酒造年度は毎年10月1日から翌年9月30日まで」と定められました。
しかし昭和40年に、酒造年度を「7月1日から翌年6月30日」までに変更。これは酒米の割当てなどを校了しての変更だったということです。
それ以降、税務上の酒造年度は「7月1日~翌年6月30日」となり、現在もそのようになっています。
ですので、日本酒メーカーでは決算月が6月となっているところが多いのです。
日本酒は微生物の働きで発酵を行い作るもの、同じ銘柄の同じお酒でも、毎年同じ味のものを作ることは非常に難しいです。
その年のお米の出来、その年の気候や気温、杜氏さんが変わったり、蔵の設備が変わったり。微生物の発酵だけではなく、いろいろな要素が関わってきます。
ですので、お気に入りの日本酒でもBYによって全く違った味になっていることも多いです。
お気に入りの日本酒で、BYの違うものを飲み比べして「今年の出来はよい!!」と味わうのも まさにワインのような感じで非常に趣深いですね。
味を均一化するために別のBYの日本酒をブレンドしたりするとBY表記はなかったり、そもそもBY表記をしていない日本酒もありますので、皆さんも日本酒を手に取ったらまずはBYが書いてあるかどうか、そしてBY違いのものがあればぜひ飲み比べてみてください!
そして、平成が終わったらBY表記はどうなるのか!?
BY01かな?BY1?それとも元号依存ではなくBY19になるとか?でもそれなら100年後にまたBY19になっちゃうし?
それもちょっとした見所ですね!