季節の日本酒について徹底解説!いつ飲むのが美味しいの?

季節の日本酒について徹底解説!いつ飲むのが美味しいの?|saketaku

 

季節限定の日本酒?

 

日本酒には、その季節にしか出回らない貴重な銘柄があります。このような銘柄の日本酒は、季節限定の酒として日本酒マニアと呼ばれるような方々の間でも人気です。季節限定の日本酒は、種類ごとに独特の呼び名がついています。

 

たとえば、季節の日本酒として代名詞とも言える「しぼりたて」です。この日本酒は、もろみから搾ったお酒に加熱処理を加えず、すぐに瓶に入れて出荷するため、「しぼりたて」という名前がついています。発泡が見られるなど、フレッシュな味わいが楽しめるのが「しぼりたて」の魅力です。


「あらばしり」というものは漢字で「荒走り」と書きます。特徴は、味わいに荒々しさがあることです。このお酒も加熱処理が行われないことが多いため、もろみから搾った日本酒のフレッシュな味わいが楽しめます。季節限定の日本酒では、「おりがらみ」もよく知られています。「おりがらみ」は、日本酒を造るときに発生する滓(おり)と呼ばれる成分が含まれているのが特徴です。このお酒は、あえて滓を引く作業をおこなわずに出荷されます。ちなみに、「うすにごり」も「おりがらみ」と同じ製法でつくられた日本酒です。


夏の風物詩として親しまれているのが、「生酒」です。「生酒」は全国のさまざまな蔵元から毎年リリースされており、味わいの傾向は大きく2つに別れています。1つは低アルコールの日本酒です。近年アルコールを抑えて飲みやすくした日本酒が徐々に多くなってきているように思いますが、夏酒はひとつの低アルコール酒のメインシーズンと言えるかもしれません。甘酸っぱい爽やかにのめるものが多くなっています。2つ目はアルコールを高くして氷を入れて飲むことを推奨した日本酒です。1つ目とは真逆でアルコールが18度など高いので、氷を入れて冷たさと食感を楽しむことができます。いずれもスッキリとした味が楽しめる「生酒」は、蒸し暑い季節に飲むのにも適した味わいのお酒でしょう。

 

秋の日本酒では、「ひやおろし」や「秋上がり」が有名です。「ひやおろし」と「秋上がり」は、火入れと呼ばれる加熱処理を行って出荷されます。火を加えて熟成させた日本酒は、深みのある味わいが楽しめるのが特徴です。まろやかさや口当たりの柔らかさなどは、秋の日本酒に見られる特徴のひとつです。


「ひやおろし」や「秋上がり」は、秋の季節感を堪能させてくれる日本酒として知られています。夏が終わり、気温が徐々に下がる秋口になると、その年の秋の日本酒を待ち望む愛好家も少なくありません。味わいが深く、さんまなど脂の乗ったお魚と相性がいいのが特徴です。

 

冬はお燗酒や冒頭でご紹介したしぼりたてでしょう。お燗酒はひやおろしや秋あがりと味わいが似ていますし、しぼりたては冬〜春にかけてのお酒になりますので割愛させていただきます。

 

その時期の旬の食べ物と合わせて、時期の日本酒とペアリングするのがおすすめです。

 

日本酒の出荷時期

 

日本酒の新酒は、搾ってすぐの冬から早春にかけて徐々に出荷が始まります。日本酒でもとくに出荷時期が早いのが「しぼりたて」や「あらばしり」などです。これらの日本酒は、早春の時期から発売されます。夏の「生酒」は、初夏から夏のシーズンに多く出回ります。


夏は、日本酒自体の消費量が落ち込む傾向にありますので夏酒以外のお酒はあまり出荷されないイメージです。この間も秋の日本酒である「ひやおろし」や「秋上がり」などは蔵の中で静かに熟成されています。「ひやおろし」は、火入れ、熟成のプロセスを経て秋の時期に販売されます。「秋上がり」も同様です。

 

日本酒の仕込みが始まるって終わるはいつ?

 

「寒仕込み」と呼ばれる伝統的な日本酒づくりでは、真冬に仕込みをおこなうのが一般的です。気温が低い真冬は、日本酒を造るうえでよい条件が揃っています。気温が低いため、発酵している時に「雑菌の繁殖が防げること」などは、こういった寒いシーズンならではのメリットです。また、雪の多い地域では、雪が降ることによって、空気中のチリを落とす効果があるため、綺麗な空気で日本酒を醸すことができます。

 

また秋口から行われることもありますが、新米を使った日本酒造りがしやすい時期でもあります。日本で「寒仕込み」が行われてきた理由があるんです。日本酒を造るときには、原料の米を精米し、米を洗い、蒸すところから仕込みの作業が始まります。稲作が終わった米農家が酒蔵で季節限定労働をする光景は、昔からあったそうです。米の収穫が終わり、ひと段落した米農家は、米を日本酒にするお手伝いをしていたのですね。


蒸した米に酵母や麹などを加え、酒母を造るのが次のステップです。酵母菌や麹菌の作用で、糖化、アルコール発酵がおこなわれれば、もろみの元が出来上がります。その後はもろみになり、約20〜30日間発酵させ、上槽と呼ばれる圧搾の作業をすると、新酒の完成です。早春から出回り始める「しぼりたて」などは、こういった真冬の仕込み作業から余り時間が経たないうちに出荷されます。

 

ハレの日のお酒として親しまれる日本酒は、お正月や2月4日立春の日、4月のお花見シーズンによく飲まれる傾向にあります。そのため、冬の時期から仕込めば早ければこの時期には、日本酒が楽しめるというのも嬉しいですよね。

 

季節の日本酒について徹底解説!いつ飲むのが美味しいの?

 

年度で日本酒をジャンル分かれるのを覚えておこう

ー新酒

年始と同じように、日本酒にもお酒の始まる年が決まっています。日本酒の新年度は、7月1日から始まります。7月1日から翌年の6月30日までを1年とし、この1年の間に醸造、出荷までしたお酒のみ、新酒と呼ぶことができるのです。7月から造り始めるとだいたい1年でもっともお酒の消費が多いという12月と1月に出荷が間に合うという計算になります。年末に多く飲まれるので都合がよいですね。とは言え実際のところ、新酒と呼ばれるのはしぼりたてが出荷されて春くらいまでが多いように思います。

 

ー古酒

古酒は、年度を越えて醸造をした日本酒で、新酒と同じように半年程度で日本酒を醸造したとしても、醸造した年の7月1日から翌年の6月30日を過ぎてしまうと古酒となってしまします。このように年度だけでも呼び方が変わるので、覚えておくと良いでしょう。3年以上熟成が進んだお酒を特に古酒と呼びやすい傾向もあります。

 

日本酒の四季醸造とは?

 

日本酒づくりには、「寒仕込み」のほかに「四季醸造」と呼ばれる醸造法もあります。「四季醸造」は、仕込みの時期を冬に限定しないのが特徴です。この醸造法の場合は、春や夏、秋などの1年中仕込みの作業をおこない、日本酒を造っていきます。

 

「四季醸造」も日本で行われていた醸造法です。ただ、この醸造法にはデメリットがあることから、江戸時代ごろからは「寒仕込み」をおこなう蔵元が増えてきました。一番多く挙げられる「四季醸造」のデメリットは、温度管理が難しいことです。この醸造法では、気温や湿度が高い時期に仕込みの作業を行う場合もあります。


高温多湿の時期は雑菌が繁殖しやすいため、「四季醸造」は日本酒の品質を保つのが難しいのが難点でした。空調設備が整っていないかつての日本の環境で「四季醸造」をおこなうと、日本酒の品質を低下させるリスクがあったわけです。温度管理ができるようになった現代では、「四季醸造」も広く行われています。

 

発酵過程をデータ管理し、醸造過程の温度管理を徹底することで、雑菌を繁殖させず年間を通して美味しい日本酒を造ることができるようになりました。特に、コンビニなどでよく目にする日本酒は年間を通じて日本酒を醸している酒蔵が多いですが、近年は、人の手でしかできない作業と機械が行う作業をうまく分担して、美味しい日本酒を販売できるケースも出てきたようです。

 

まとめ

今回は、季節の日本酒について徹底解説!いつ飲むのが美味しいの?というテーマで、日本酒の季節ごとの用語などに触れました。

 

ぜひ一度日本酒を飲みながら、再度読んでみてくださいね。

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