日本酒の辛口とは?スッキリな辛口や味わいについて徹底解説!

日本酒の辛口とは?スッキリな辛口や味わいについて徹底解説!

辛口とは?

 

日本酒の辛口には様々な意味があり、それぞれの解釈によって捉えられ方が異なっています。ひとつ言えるのは唐辛子やワサビのような「辛味」ではなく、糖分の量が少なかったりアミノ酸度などが少ない「甘味の少ないお酒」、アルコール度数が高く刺激が多いお酒、酸味が多くてスッキリと感じられるお酒などのことを指します。日本酒は米のデンプンを麹の力でブドウ糖に分解し、そのブドウ糖を酵母がアルコール発酵することで醸造されます。

 

このとき徹底的に発酵させると糖分の量が減って「辛口」になりやすく、糖分を残す発酵方法を取ることで「甘口」のお酒になりやすいです。ただしアルコールは甘味・苦味・刺激を感じる物質なのでアルコール度数が高いお酒は凝縮された味に感じやすくなりますよ!


それでは何をもって辛口とするのかというと、日本酒に含まれている酸味や渋味、苦味といった五味のバランスと、アルコールの刺激が複合的に絡み合って「辛口」と表現しています。

 

また糖度が低いお酒の場合、相対的に酸味や渋味、苦味を強く感じるので、余計に辛口と知覚されます。この甘味が控えめで他の味覚を強く感じるという意味での辛口という表現は、日本酒のほかワインやビールでも使われています。

 

辛口はすっきりした日本酒?

 

日本酒には、糖分やアルコールのほか、有機酸やアミノ酸、リンゴのような香り物質のカプロン酸エチルなどの香味成分も含めて、さまざまな成分が複雑に絡み合って味わいを醸し出します。そのため辛口の日本酒だからすっきりしている、とは一概に伝えることはできません。

 
また原料や製造方法が酒税法で決められている「特定名称酒」のなかでは、一般的には本醸造酒がすっきりしていて飲みやすいといわれています。本醸造酒とは、米と米麹で造ったお酒に醸造アルコールを添加したもので、爽やかな飲み口に仕上がる傾向にあります。また本醸造酒は香りも爽やかな香りが主体となることが多いのです。大吟醸や純米大吟醸も、原料の米を磨いて造っているのでシンプルな味の構成になりやすいことが特徴です。

 

日本酒度って何?

 

日本酒が辛口か、甘口かを判断するひとつの指標として「日本酒度」があります。日本酒度を測定するには、摂氏15℃のお酒に日本酒度計(比重計)を入れて水との比重を測ります。その結果、糖の含有量が多く比重が大きければマイナス(-)で表示され「甘口」に、逆に糖の含有量が少なく比重が小さければ目盛りはプラス(+)に傾いて「辛口」と判定されます。

 

つまり、日本酒度だけで判断する辛口の日本酒とは糖が少なくアルコール含量が多いお酒のことです。しかし日本酒は糖分以外の乳酸やコハク酸などの存在によっても左右されます。それらの酸味の元となる有機酸の量を数値化したものを「酸度」と言い、日本酒の味を構成するアミノ酸などと同様に重要です。酸度と日本酒度で甘口と辛口を分類することもあります。一般的に酸度・糖度が低い「淡麗・辛口」タイプはさっぱりしてキレのあるお酒、逆に酸度・糖度が共に高い「濃醇・辛口」タイプはコクとキレがあるお酒と言われています。「酸度」が高いほど味がはっきりとするためシャープな印象に感じやすいです。一方「酸度」が低いほどソフトなテクスチャーになりやすいため、甘く感じることも多いですよ!

 

またアルコール度数が高い方が、全体の味わいにメリハリが付いてお酒の味わいが印象深くなります。苦味や刺激が含まれることから辛口に感じやすい方も多いようです。例えば、コンビニなどで売られているスパークリング日本酒は低アルコールで甘口に設定されていることが多い印象です。近年登場してきたストロング系の缶酎ハイも甘さは一定量は残しながら、キレを意識している商品が多いことから、アルコール度数と味わいの相関に目を向けることもできるでしょう。

 

飲食店さんや酒屋さんではお店によって日本酒の味わいがメニューに記載されているケースもありますし、わからない場合は店員さんに聞いてみましょう!好きな味わいを伝えれば、きっと合った日本酒を紹介してくれます。上記でお伝えさせていただいた辛口・甘口を活用して「酸が強いもの」などの好みの幅を広げていきましょう!

 

辛口ってどんな味?

 

カレーの甘口や辛口のように、唐辛子や山椒のようなピリリと痺れるような辛みがあるという意味ではなく、甘味が少なかったり、酸味やアルコール由来の刺激が強い日本酒のことを辛口と呼ぶことが多いようです。

 

日本酒の辛口は、糖分含有量が少なめでアルコールの刺激が強いお酒と認識されています。辛口は大きく分けて2種類に分類されます。例えば口当たりが軽くてスッキリしているお酒、甘味や旨味などの豊かな味わいと酸味や苦味の主張もハッキリしているお酒を指すのが一般的です。表現については個人に依るところも大きいので参考程度にしてくださいね!

 

しかし、日本酒の美味しさは多重構造的なので、例えば辛口に分類されているお酒でもフルーティな香りがすれば甘く感じることもあります。


このため、日本酒を辛口、甘口で分類するのはあまり意味がないといえるかもしれません。酒類総合研究所と日本酒造組合中央会が共催する「全国新酒鑑評会」でも、辛口や甘口を問わず、味や香りの良さ、華やかさ、味の濃さ、後味の良さ、などが審査対象とされています。

 

辛口好きの人が多い理由

 

辛口の日本酒が好き、という人が多い理由としては、まず戦後の米不足の時代に出回った「三倍増醸清酒」の影響が大きいといわれています。

 

三倍増醸清酒とは、米と米麹を醸して造ったお酒に2倍の量の醸造アルコールを加え、さらに水飴や酸で味を調整したお酒のことで、ベタベタした甘さが特徴でした。1970年代に入ると質の悪い三倍増醸清酒に代わって、大手酒造メーカーでもキレがある淡麗・辛口の日本酒を製造するようになりました。


1980年代、淡麗辛口のビールが大ヒットしたため、それに追随し大手酒造メーカーがテレビCMで盛んに宣伝するようになると、淡麗・辛口の日本酒が一大ブームを巻き起こしました。辛口の日本酒は、魚などの和食にあいやすい傾向にあるため、広く受け入れたようです。

しかし、1990年代の大吟醸ブームを経て、2000年代になると、伝統的な生酛造りのお酒や火入れ(加熱処理)していない生酒などにさらに注目が集まり、辛口一辺倒だった日本酒の嗜好にも多様性がみられるようになりました。今後は辛口か甘口かによらず、個人の嗜好にあったお酒がますます重要視されるようになるでしょう。

 

近年は、フルーティーな日本酒が台頭し、アルコール度数が高いものの、華やかな味わいですっきりと飲みやすい日本酒が増えたため、若年層にも広く広がるようになりました。生酒の流行によるものと、居酒屋にも冷蔵庫での管理が広く受け入れられるようになり、美味しい日本酒が提供できるようになったためです。

 

まとめ

今回は、日本酒の辛口とは?スッキリな辛口や味わいについて徹底解説!というテーマで、辛口の判断方法や、味わい、歴史について勉強してきました。

 

この記事を通して、日本酒の辛口について理解は深まったでしょうか?

ぜひ辛口の日本酒を飲みながら、もう一度読んでみてくださいね。

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