夏酒について徹底解説!美味しい飲み方はあるの?

夏酒について徹底解説!美味しい飲み方はあるの?

 



夏酒とは

 

夏酒は、暑い季節になってくると酒蔵が基本的に爽やかさを感じられる日本酒を販売したり、ラベルにも夏を感じれる仕様にしていることが多いタイプです。日本酒は季節を問わずに楽しめるお酒ですが、冬のお酒というイメージを持つ人も少なくありません。

 

日本酒は寒い季節に熱燗で楽しむイメージを持つ方もいると思いますし、新酒が出回るのが11月以降が中心だったり、お正月に日本酒を飲む方が多いことも日本酒は冬のイメージを強めている理由です。


しかし、夏に飲む日本酒にも魅力があります。そこで、夏にも日本酒を楽しんでもらおうと日本酒業界がアピールとして打ち出したのが「夏酒」です。夏酒がどのような日本酒を指すのかという明確な定義は特にありません。

 

「夏に飲んでおいしく感じる日本酒」ということで、後味がスッキリしたものが多くみられます。たとえば、低アルコール酒や炭酸入りのもの、火入れをしていないフレッシュな生酒などです。

 

夏酒の飲み方

 

夏向きと言われるだけあり、夏酒は特に手を加えずとも暑いときに飲むと美味しく感じられる味わいを持つものが多いです。しかし夏酒をより美味しく飲むなら、ひと工夫を加えるのも良いでしょう。


たとえば、ウィスキーのようにロックで飲む方法があります。日本酒をグラスに注いだら氷を加え、しっかりと冷えた状態で日本酒を味わう飲み方です。氷を入れることでお酒が冷えるだけではなく、氷が解けて水分量が増えることにより原酒とは異なるなめらかな味わいも楽しめます。

 

また、みぞれ酒にして飲む方法も夏ならではの飲み方です。みぞれ酒は、過冷却という原理を利用した楽しみ方です。冷凍庫ほど低い温度ではないものの、マイナスの温度でゆっくりと時間をかけて冷やすことで完全に凍らせず、注ぐ際に衝撃を加えるとみぞれのようなスムージー状になります。シャーベット状にすることで口にいれたときにひんやりとするだけではなく、グラスに注いだときの見た目も涼しくなります。

 

夏酒の保管方法

夏酒の場合は「生酒」と付く加熱殺菌していない日本酒か、炭酸が含まれている日本酒があるため、すべての銘柄で指定することは出来ませんが、開栓した場合は早めに飲み切るのがおすすめです。「生酒」の日本酒を数日かけて飲む場合は、味わいの変化にも意識しながら飲むと一本で何度も美味しく飲むことができますよ。

通常の火入れ酒の場合は、夏は全体的に温度が高いので常温保管でも問題はありませんが冷暗所や冷蔵庫ができるだけおすすめです。

 

ひやおろし

 

本題からは逸れますが、夏酒と一緒に語るべきなのが「ひやおろし」です。漢字で「冷卸し」と書き、1回だけ火入れ殺菌を行った日本酒のことです。秋から冬にかけて米を収穫し搾られた日本酒に、品質の安定化を図るために「火入れ」と呼ばれる加熱処理を行ってから貯蔵されます。1度だけ火入れ殺菌を行うタイプには2種類あり「生詰酒」と「生貯蔵酒」になります。これらの話は細かくなりますので別の機会で解説しましょう!

 

ひやおろしは1度しか火入れ殺菌を行っていないので2回火入れ殺菌をしているお酒と比べるとまろやかで深みのある味わいになりやすいです。また、フレッシュな新酒と比べて、口当たりが柔らかく味や香りに丸みや穏やかさがあるのも特徴です。秋の味覚であるさんまとの相性も良いと言えるでしょう。

  

夏酒の種類

 

夏酒にはさまざまな商品がありますが、作り方によって大きく4つの種類に分けられます。

 

ー生酒

 1つ目は、火入れを1度も行っていない「生酒」です。生酒は貯蔵中は低温の環境できちんと管理されていますが、加熱処理をしていないために温度の外部環境の影響を受けやすいです。そのためなるべく低温でキープされた上でお店では提供されています。夏にみずみずしいフレッシュな飲み口が特徴です。

 

ー原酒

2つ目が「原酒」です。原酒とは、割水によりアルコール度数を調整していない日本酒を指します。水を加えていないため、原料の米から生まれたアルコールの味わいをダイレクトに感じれるのが特徴です。アルコール度数が高い場合があるので、必ずアルコール度数をチェックして、水を飲みながらゆっくり飲むように心がけて一気に飲みすぎないようにしていきましょう。

 

ーにごり酒 

3つ目はお米の栄養が詰まった「にごり酒」です。一般的な日本酒はお酒を搾ったあとに、最低でも米粒が残らないようにろ過を行いますが、にごり酒の場合粗く漉すため酒粕が残ります。火入れ殺菌をしていない生酒だと微発泡の炭酸が含むので、喉越しが爽やかで夏の暑い季節にぴったりの日本酒です。

 

ー低アルコール酒

4つ目は「低アルコール酒」です。原酒とは対局にあるタイプです。一般的な日本酒を製造するとアルコールが17度まで上がるのですが、そこは酒蔵の技術の見せ所。低アルコールと呼んでも良い度数は13度などからですが、13度でも原酒と同じ造り方もできるんです。低アルコール酒は基本的に甘酸っぱさを感じれることが多いタイプです。度数も低いので日本酒があまり得意では無い方も飲みやすいのでは無いでしょうか。

 

おすすめの夏酒

夏酒は新しい日本酒の楽しみ方のひとつです。日本酒というと冬のイメージが強いお酒ですよね。しかし、夏酒は、生酒や原酒、にごり酒など種類のバリエーションが豊富で、期間限定の商品も多く、季節感を感じられるお酒を楽しめます。

 

また、みぞれ酒やオンザロックなどのように、冷やしたり凍らせたりして暑い夏を涼しく感じさせてくれる飲み方ができる点も魅力。

 

飲み口がさっぱりしているので、暑い日にはひんやりと心地よく、飲むだけでも夏を感じれる方もいるほど。加えて、アルコール度数が低いものや白ワインのようなタイプもあるため、日本酒を飲み始めたばかりの方や、アルコールが強いお酒は苦手という方でも飲みやすくなっています。

 

夏酒以外の種類

夏に飲まれる夏酒と秋に飲まれるひやおろし以外にも、季節によって日本酒はそれぞれ特徴があるので、紹介します。

 

春の日本酒:新酒

早ければ10月から造り始める日本酒は、寒い時期を超えて春先に新酒として販売されます。その年のお米を秋に収穫し、年内に製造し販売する。今年の日本酒はどんな味になっているのか、というのはみなさん気になるところだと思います。

また、収穫したてのお米を使用し、出来たての日本酒を楽しめるので、フレッシュな味わい。生酒など加熱していない日本酒でその年の日本酒を楽しんでみるのがおすすめです。

 

冬の日本酒:しぼりたて

 冷蔵の機能が発達していなかった江戸時代には、冬に日本酒を造る寒造りが主流でした。また、秋でお米の収穫が終わった農家が、酒蔵に出稼ぎに行ったため、酒蔵としても人手も潤沢で、お酒造りに適していたと言われています。10月から仕込みはじめた日本酒は、12月には楽しむことができます。この時期の日本酒はしぼりたてとして市場に出回っているので、ぜひ飲んでみましょう。フレッシュで爽やかな味わいが特徴です。加水されていない生原酒を飲んだことが無い方には、ぜひ一度口にしていただきたいタイプです。

 

まとめ

今回は、夏酒について徹底解説!美味しい飲み方はあるの?というテーマで、美味しい飲み方やの種類などに触れました。

 

日本酒も季節によって特徴がことなるので、夏酒だけでなくぜひ様々な時期の日本酒を試してみてくださいね。

 

サケタクでは、お届けする日本酒季節によって変えています。冬はしぼりたて、夏は夏酒、秋は程よく熟成された味わい。その他、酒蔵さんも新商品の製造のために今までとは系統の全く異なる味わいの「チャレンジタンク」などをお届けすることがあります。

季節と共に楽しめる日本酒で、その時期にしか味わえない楽しみ方に挑戦してみてください。サケタクでお届けする日本酒であなたの食卓を豊かにさせていただきます。

 

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