日本酒の無濾過とは?特徴やおすすめの飲み方など徹底解説!

日本酒の無濾過とは?特徴やおすすめの飲み方など徹底解説!|saketaku

 

 

無濾過で造った日本酒の特徴

 

無濾過の日本酒は、ごくわずかに滓(おり)と呼ばれる濁りのような成分が含まれることもあるのが特徴です。「無濾過」表記がないお店で販売されている日本酒は、濾過をすることで様々な成分が取り除かれているため、ほとんどの場合で透明でクリアな色調をしています。竹炭で濾過することで日本酒の黄色がかった色合いが吸着されたり、苦味などを取る役割があります。濾過された日本酒は、飲んだときの味わいもすっきりとしており、口当たりもあっさりとしていることが多いです。

 

一方、滓(おり)などが完全に除去されていない無濾過の日本酒は、そのお酒の個性が残っていることがあります。無濾過の日本酒によくある力強さやふくよかさなどの独特のニュアンスが感じられるのは、無濾過の日本酒ならではです。


無濾過の日本酒の個性は必ず共通しているわけではないので誰にでもハッキリと分かる特徴はありません。ですが香りには酒粕由来のお米の香りが存在することが多かったり、味はやや旨味が多い印象で、深みを感じられることが多いです。一方濾過した日本酒は、味の調整をしているのですっきりとした味わいが多いです。

 

居酒屋で注文する時には、メニューやラベルに「無濾過」の表示があれば選ぶ際の参考になりますよね。飲み比べられる機会があるようでしたら、どちらが自分にあった日本酒なのか覚えておくと、次に新しい日本酒を選ぶ際に、どういった日本酒が自分の好みなのか判断する材料になっていきます。

 

無濾過の日本酒のおすすめの飲み方

 

無濾過の日本酒を楽しむときには、その銘柄の持ち味を味わえるような飲み方をするのがおすすめです。基本的にはふくよかさが通常のものよりも感じられることが多いので「冷酒よりも常温」にして飲むと、無濾過由来の米の風味を感じられるため、おすすめです。冷やして飲む場合は、すっきりとしたお酒の味わいが楽しめながら、口の中で常温に戻っていくと同時に味わいの変化を楽しむことも出来ます。味に個性がある無濾過の日本酒も、こういった冷酒から常温まで幅広く楽しめるのが良いところでしょう。

 

暑い季節は、日本酒に氷を浮かべて飲むのもひとつの方法です。黄色がかった黄金色のものがあったり、液色が濁っていることもある無濾過の日本酒は、透明なデキャンタやグラス、お猪口などに入れたときに、色調の美しさが映えます。氷をいれることで、アルコールの度数を抑えることができるので、悪酔したくないという方にもおすすめの飲み方です。夏酒を選んで軽快な味わいを楽しんでみるのもいいでしょう。

 

ペアリングをするときに、食事の色に注目してみるのもおすすめです。ワインの場合は、色の薄いものは白ワインと相性がよく、色の濃いものは赤ワインと相性が良いと言われることもあります。これと同じように無濾過の日本酒の場合は、少し色味がついているので、刺身ももちろん相性がいいのですが、少し味の濃い料理などとも相性がいいとも言えるでしょう。

 

無濾過の日本酒の保存

 

無濾過の日本酒を保存するときも、どんな日本酒を飲むときも、保管中の日本酒をできるだけ味わいを保つように工夫をする必要があります。濾過をしていない日本酒は、濾過された日本酒に比べると成分が多いので、保管中に味わいが徐々に変わる可能性が高くなっています。

 

味わいの変化を極力抑えたいときは、瓶ごと冷蔵庫に入れるのがよい方法です。日本酒は、一般的に温度が高くなるほど熟成の化学反応のスピードが速くなります。反応のスピードを落としたい場合は、冷蔵庫などの温度が低い環境で保管をしましょう。


冷蔵庫から瓶を頻繁に出し入れしていると、温度変化の影響で味わいが変化する可能性があります。日本酒は温度の変化をストレスと感じてしまうことがあるようです。常温で保存する場合は、紫外線や電気の光などが当たる場所に瓶を置くのは避けましょう。

 

透明な瓶に入っている日本酒の場合は、新聞紙などで瓶を覆って光を遮っておくのもひとつの方法です。冷蔵庫で保存するときにもこのような工夫をすれば、味わいの変化を最小限に抑えられるでしょう。

 

また、最近は瓶の中を真空の状態に近づけるポンプのような器具がワイン用に販売されています。この器具は日本酒でも使用することができるので、ぜひ使ってみてくださいね。

日本酒の保管に関する話をすると「日本酒に賞味期限はあるの?」ご質問をいただくことが多いです。全貌や保管の対策を知りたい方は下の記事ををご覧くださいませ。

生酒を開封して半年経ってた・・・。読めばわかる日本酒の賞味期限と保存期間! - 美味しい日本酒の研究所 by saketaku

 

 

無濾過生原酒とは?

 

無濾過生原酒は、濾過をしていない、火入れの殺菌を行っていない、加水による調整も行っていないフレッシュな状態の日本酒です。日本酒を造るときには、濾過というプロセスのほかにも加熱処理をしたり、原酒に仕込み水とも呼ばれる水を加えたりして味を整えていきます。無濾過生原酒の場合は、濾過はもちろん、加熱処理や仕込み水での処理もおこなわれていません。こういった人の手を加えていない日本酒は、原酒の風味がより強く感じられるのが特徴です。また、アルコールの度数が高いのも無濾過生原酒の特徴に挙げられるでしょう。ただ、現在はアルコールが低い原酒も多数存在しているので一概には言えなくなってきました。


仕込み水で原酒を加水すると、アルコールの度数がいくぶん下がります。無濾過生原酒は、醸造された原酒のアルコール度数のまま出荷されるため、強いお酒としても知られています。日本酒が好きな人や原酒の力強さを堪能したい人は、あえてこのような無濾過生原酒を選ぶケースが少なくありません。アルコール度数が高いものが気になる人は、低アルコールタイプの無濾過生原酒を選べば安心です。

 

火入れ

 

日本酒の加熱処理は、一般的に火入れと呼ばれています。火入れは、日本酒の品質をより長く維持できるようにしたり、雑菌の繁殖を抑えたりするためにおこなわれる作業です。このようなプロセスを経た日本酒は、長期間の保存が可能で、出荷されたときの味わいをより長く楽しむことができます。

 

実際、日本酒の場合は賞味期限が設けられておらず、かなり年数が経過しても問題なく飲むことができます。加熱処理をすることで、原酒の荒々しさが和らぐことが多いです。一方で、火入れすることで瓶内のお酒を清潔に保つことができ、長期の間で味わいを保つことができます。


火入れがされていない無濾過生原酒は、原酒の味が存分に味わえるようにあえて火入れをおこなっていません。原酒ならではの力強い味わいが楽しめます。

 

無濾過の日本酒の賞味期限は?

 

無濾過であるかよりも、火入れをされているのか、生であるかを判断の材料にしましょう。特に、無濾過の場合は、生原酒という何も手を加えないケースが多いので、設定されている賞味期限はないものの、管理する方法や期間を気にした方が本来の目的であるフレッシュな味わいを長期間保ちながら日本酒を楽しむことができます。

 

火入れされている日本酒の場合は、風通りのよい冷暗所で管理すれば良いですが、生酒の日本酒の場合は、冷蔵庫で管理するようにしましょう。

 

また、開栓後に飲み切る期間ですが火入れタイプで1ヶ月程度、生酒は1週間程度で飲み切るようにするのがおすすめです。

 

まとめ

 

今回は、日本酒の無濾過とは?特徴やおすすめの飲み方など徹底解説!というテーマで、無濾過生原酒などに触れました。

 

ぜひ一度日本酒を飲みながら、再度読んでみてくださいね。

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