「緑色の日本酒」〜フレッシュなお酒であるほどグリーンに〜

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皆さんこんにちは。
前回は日本酒の色と関係の第一弾「透明な日本酒」についてでした。

透明な日本酒の味わいや特徴を抑え、体系化して解説していきました。

今回は第二弾として緑の日本酒についてご紹介していきたいと思います。

そもそも、「グリーンという色が存在するの?」という方もいらっしゃるかと思います。

見慣れていない、もしくは見たことが無い方は「限定的な機会」を逃してしまっているからです。

どういった日本酒がグリーンになるのか、関与している物質と要因について解説していきたいと思います。

緑色の日本酒=フレッシュ感を唄いたい可能性が高い!

酒造年度が変わって新酒ができ始めると、「しぼりたて」という銘柄で各蔵が最初の日本酒を販売し始めます。

この時期よく見ることが出来るのが「グリーンの日本酒」。

なぜグリーンになっているのか、次で詳しくご紹介していきます。

緑色の原因物質「フラビン」

グリーンの日本酒は、お酒の中に含まれるフラビンが光に当たって反射されることで見えています。

フラビンは米・米こうじ・酵母から持ち込まれるものです。

フラビンも活性炭によって吸着される物質のひとつなので、炭ろ過をしている日本酒では見ることができません。

「しぼりたて」の日本酒に緑色が多いのも炭ろ過をしていないことがほとんどだからです。

緑色が徐々に変化していく要因は「保管環境」

フラビンも徐々に物質として変化していきます。

変化した先に相対的に増えていく物質は「メラノイジン」

これは熟成を意味する物質です。

「メラノイジン」に関しては次の「黄色の日本酒〜熟成の進行具合〜](/p/yellow-color-sake/)でご紹介しますので、ここでは割愛します。

香りにも影響あり。緑色だからグリーンのトーンの香りがある?

グリーンの日本酒であることは、香りにも大きな影響を与えています。

その物質の正体は「アセトアルデヒド」です。

発酵の過程で生成される物質です。

沸点が20.2度なので、火入れをすると揮発して香りを感じられなくなってしまいます。

つまり、生酒にはアセトアルデヒドの香りを感じられることが多いということです。

しかし一回火入れの日本酒でもアセトアルデヒドを取ることができます。

まとめ

いかがでしたしょうか。

日本酒の色を分解するという記事の中で2番目のグリーンの日本酒についてご紹介いたしました。

「火入れを行っているか。回数は?」というのが大切なポイントの1つ目。

もう一つは保存期間が短い「フレッシュ」な日本酒であるかどうかでした。

次は熟成をしている証とも言える「イエローの日本酒」について。

メラノイジンや香り、味わいへの影響を解説していきたいと思います。

 

「楽しい日本酒のテイスティング講座」の目次

日本酒の発酵経路を解説!デンプンから何が出来る??

 

 

 

日本酒の分析値が果たす役割〜ラベルには書かれない「アミノ酸度」がとても大切〜

 

 

 

日本酒と色の関係〜焼き肉と原理は一緒〜

「透明の日本酒」〜蔵人の怒りから大発見が生まれた!?〜
「緑色の日本酒」〜フレッシュなお酒であるほどグリーンに〜(←イマココ)
「黄色の日本酒」〜熟成の進行具合〜

 

 

日本酒と香りについて〜人は約400種類の香りを嗅ぎ分けられる!〜

「フルーティーな香りの日本酒」〜ベースはリンゴとバナナ。あとは何を足す?〜
「清涼感があってスッキリとする日本酒」〜ヨーグルトや青竹も爽やかな印象を与えます〜
「ずっしり落ち着いた日本酒」〜油性マジックや蜜蝋の香り?〜
「香ばしい熟成感のある日本酒」〜飴またはカラメル。ときどき紹興酒〜
お米から作っているんだから!「米の香りのする日本酒」
この香りがしたらアウト!「質が良いとは言いづらい日本酒」に共通する香りたち

 

 

日本酒の味わいについて〜人は7個の味しか感じられません〜

「日本酒と甘味」〜脳が自然と欲する味〜
「日本酒とうま味」〜うま味も酵母が作る。深みと重みを与える味〜 \
「日本酒と酸味」〜爽やかな酸とまろやかな酸〜
「日本酒と苦味」〜時には深み、時には刺激〜
「日本酒と渋味」〜ポリフェノールはほとんどありませんが、渋いです〜
「日本酒と刺激」〜アルコール?酸味?刺激を与える要素たち〜
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