日本酒の原料について徹底解説!

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突然ですが、、、あなたは、日本酒がお好きですか?

首を横に振っているあなた、ごめんなさい!誤ったリンクを踏んでしまったようです。。人生は思ったより短いです、そっとこのページを閉じることをオススメします。

では、改めまして。

はじめまして、「saketaku」です!

私たちは、狂おしいほどの日本酒愛あふれる酒造り集団で、日本酒の持つ魅力を一人でも多くの方にお伝えすべく、日々「飲み手のことだけ」を考えて日々活動しています。

そんな日本酒フリークな私たちですが、先日より日本酒の定期便サービス「saketaku」の運営がスタートしました。なぜ発足に至ったかなどは、こちらでフォローしていただくとして、今回は「日本酒を好きだけどあまり詳しく知らない初心者の方」から、「もっぱら飲む専門の日本酒飲ん兵衛の方」までを対象に、日本酒の魅力をもっと深めていただきたくて、基礎が学べるコンテンツを全12回にわたってご用意しました。その名も「たのしい日本酒講座」です。概要は以下の通り。

「楽しい日本酒講座・全12回」の目次

あなたの常識をぶった切る、日本酒の本当のはなし。

  1. 日本酒の原料について徹底解説(←イマココ)
  2. 脱「新潟の美味しい辛口のお酒ください」のススメ
  3. 「日本酒なら大吟醸!おいしいよね。」そんなあなた、損してます。
  4. 安くて美味しい本醸造、教えます。

    「美味しい」と感じる、日本酒の味を分解してみよう。

  5. フルーティな日本酒を徹底解説
  6. 軽快な日本酒を徹底解説
  7. 米の旨味がはっきりしている日本酒を徹底解説
  8. 濃厚で熟成した日本酒の徹底解説

    ようこそ、日本酒のディープな世界へ!初心者卒業までの最後の一歩。

  9. 日本酒のマリアージュの世界へようこそ!
  10. 「山田錦」の味わいや特徴について徹底解説!
  11. 新潟「淡麗辛口」の日本酒とは。知ると日本酒がたのしくなる!
  12. 日本酒歴長い人も実は分かってない。酵母や麹の本当のはなし。

日本酒は知れば知るほど、楽しく、美味しくなります。

ぜひ一緒に、日本酒について勉強していきましょう!

日本酒の原料について

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キレイなお水と栄養満点の土からできるお米はとても質の高いものになります。

さて早速ですが、第一回目をはじめたいと思います。

今回は、避けては通れない「日本酒の原料」について。

日本酒の原料って、皆さん何か想像つきますか?

まず誰もが想像されると思うのは「米と水」。

これらに加えてもう1つ使われているもの。それは「米こうじ」です。

「米こうじ」は後で詳しくご紹介しますが、日本酒に使われている原料は「米・米こうじ・水」のたったこれだけ。

しかし!

それらの原料だけでは、多くの蔵の酒造りが失敗してしまいます。理由は、酒にとって悪い菌が増殖してしまうからです。では、なぜ多くの蔵はお酒造りを続けられているのか。職人たちは「米と米こうじ、水」以外にどんな秘密を持っているのか。

あまり普段語られることのない、日本酒のラベルからは読み取れない「職人の世界」をちょっとだけ覗いていきましょう。

読み進めてもらう前に押さえておきたいポイント

  • 米こうじとは蒸したお米にコウジカビを生やした「微生物の塊」。醤油や味噌にも利用されている、日本人の生活に欠かせない裏の立役者。日本酒の場合も然りで、「米こうじ」がなければお酒造りが始まりません。
  • 日本酒は「発酵」して造られます。似た意味に「腐敗」がありますが、人間にとって都合がいい場合は「発酵」都合がわるい場合が「腐敗」と呼ばれています。なんとも歯がゆい定義ですが、世界には日本人からすると「どう見ても腐ってる」という食品が、生活圏が違えば珍味だったりします。(海鳥をアザラシの中に詰めこみ、地中に長期間埋めて作る「キビヤック」など)
  • 「乳酸」がないと、醪の中で雑菌(発酵を妨げる菌)だらけになってしまいます。詳しくは後述。

日本酒の定義を簡単に

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醪を「こす」様子。写真は「槽搾り」という昔ながらの製法で、この上に大きな木の蓋を乗せて圧をかけます。

どこの国でもそうですが、税金のかかるところには法律があります。ご多分に漏れず、嗜好品である日本酒もそのうちのひとつ。

日本酒は、「酒税法」で定義されていて、「醸造酒」に分類されます。アルコール分が22度未満のものを醸造酒類と分類しています。さらに日本酒は、「米、米こうじ及び水を原料として発酵させて、こしたもの」と定義付けられています。(原料以外に、「醸造アルコール」や「ブドウ糖」「有機酸」を原料として使用することも一部認められています。)

むむむ、少し長くて、ちょっとわかりづらいですよね。

ポイントは簡単です。

「こす」という作業。「米・米こうじ・水」を原料として発酵しても、最後に「こす」という作業をしていなければ、「日本酒」とは呼べません。濾されていないお酒は「その他の醸造酒」に分類されます。

イメージとしては、コーヒーをペーパードリップする時のことを想像してください。熱湯を注いで、ペーパーフィルターを通して下に滴り落ちる液体の部分が、この場合の「日本酒」に当たります。

ラベルには書かれていないけど、実はこんなものが原料に入ってます

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醪の状態を確認する醸造責任者

実際、米と米こうじ・水だけでできるのでしょうか?

答えはNO、できません。

法的な記載義務がないため、あまり日本酒のラベルには書かれていませんが、実は酒造りの現場では「酵母」「乳酸」を使用しています。次号以降詳しく説明しますが、「酵母」は発酵をスムーズかつ安全に進めるためのもの、「乳酸」は発酵が健全に進むように不要な雑菌を排除するために使用します。

酵母については、同じような菌環境であり、みなさんの生活にも馴染みがある「なっとう」がわかりやすいでしょう。

納豆は納豆菌から発酵しますが、昔は藁(わら)に住み着く納豆菌によって発酵させていました。今では、科学技術の進歩で、粉末の納豆菌を振りかけ、パックに入れられた状態でスーパーなどに流通されています。何億という数の中から「優良な菌だけ」を科学者が見つけ出し、「品質の高い納豆だけ」を生み出せるようそれを純粋培養することで高い再現性を保ちます。粉末レベルまで再現された品質の良い菌を使用し、雑菌の繁殖を防ぎ、安全・安心な品質を大量に製造することが可能になっています。

そして日本酒も同様のことが起こっています。優良な純粋培養された「酵母」を使って、安心・安全でスムーズに発酵を促し、その発酵がうまく進むように「乳酸」が他の菌からバリアを張って守ってくれるお陰で、毎年安定した商品を供給できているのです。

実はまだある日本酒の添加物たち

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醪の状態確認のためにサンプリングしている様子。

「酵素剤」や「糖類」「ビタミン類」、場合によってこれらも醪(もろみ)に入れることがあります。こちらも法的な記載義務がないため記述されない要素のひとつ。

生活をしている中で体調不良を起こすことは誰にでもありますよね。体を酷使したり栄養素が足りていなかったりする場合、現代の私たちは滋養強壮剤やサプリメントで自分の体をメンテナンスして、体調を整える。そして体が回復すると、また次の日も元気に頑張れる。

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醪を上から見た様子。現場では「ピチッピチッ」と微生物が呼吸をする音が鳴っています。

日本酒造りにおける「お米」や「酵母」も、時として健康状態が悪い場合があります。醪(もろみ)を元気に活動させるのが、酒造りを行う蔵人の役割。日本酒は、自分ひとりではうまく成長できません。まるで人間の子供のように、毎日蔵人たちによって片時も離れずに状態を見守られています。醪(もろみ)の体調が芳しくない場合のみ、「酵素剤」や「ビタミン類」が使用されます。

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醪を我が子のように見守る蔵人。写真は「櫂入れ」といって、発酵を促したり温度を均一にするために醪全体を混ぜるシーン。

まとめ

日本酒の原料について、少し理解が深まりましたか?

今まで漠然としていた「日本酒」を少しでも解像度高く、身近に感じていただければ嬉しいです。

最後に簡単にまとめると、

  • 日本酒の原料は「米・米こうじ・水」
  • 日本酒と名乗れるのは「こしている」かどうか(「フィルター/粗ろ過」しているかどうか)
  • 安全な醸造を行うために、ほとんどの場合は「乳酸・酵母」を添加する
  • 醪(もろみ)にとってメンテナンスも必要。「酵素剤・糖類・ビタミン類」を加えることがある。

少しでもわかりづらいな、と思われたらぜひTwitterにつぶやいていただけるとスタッフがサポートさせていただきます。また、Twitterでは週に1回「わかりやすい日本酒講座」を行っていますのでぜひご覧ください!

次回以降も日本酒の魅力にどんどん迫っていきます!

「たのしい日本酒講座」の目次はコチラ。

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